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> 総務部の「悩み」大研究










オフィスが使いにくい。そんな不満が生じるのは、ほとんどの場合、スペースの有効活用ができていないからです。
もちろん、ワーカーの人数に対して総面積があまりにも少なければどうにもなりませんが、人員が減少傾向にある現在、三幸エステートの調査レポートなどを見ても、多くの企業では「一人当たりのオフィススペース」は十分に確保されています。それでも現実問題として「狭い」という感覚になるのは、なぜなのでしょうか?
私が企業のオフィスづくりについてアドバイスを求められるとき、最初に詳しく現状を質問していきますが、たいていのケースでは、問題点は次の4項目に整理されます。
■現状のオフィスの問題点
1.組織変更が多く、レイアウト変更が多発する。
2.書類が多く、オフィスが乱雑である。
3.一人当たりの執務スペースが狭い。
4.総務部の担当者が少ない。
わかりやすくするため、ここでは便宜上、問題点を4つに分類してみましたが、実はこれらはすべて関連しています。つまり、組織変更などに対して場当たり的な対応しかできないためオフィスに無駄なスペースが生まれ、するとそこにワーカーがついつい不要な書類を置いてしまう。その結果、どんどん執務スペースは圧迫されるのですが、総務担当者が少なく、しかもルーティンの業務に追われているために、抜本的なオフィスのリニューアルができない。
企業の組織は常に変化していきます。特に経営環境が厳しい現在では、事業の見直しは日常茶飯事であるにも関わらず、オフィスだけが旧態依然のレイアウトのままでは、対応できるわけがありません。
現状の不満を解消するには、もっと根本的なオフィス戦略が重要なのです。




オフィスのリニューアルは、現状の問題点を一つひとつ解決することから始まります。したがって、最初にやるべきはオフィスの評価、つまり調査でしょう。
これについては、外部の専門会社に委託する方法もありますが、簡単な調査であればそれほど手間はかかりませんので、総務担当者でも可能です。
具体的には、次の5点を調べてください。
■オフィス現状調査の検証内容
・狭くないか?
・人口密度は高くないか?
・書類が多くないか?
・フリーアドレス(ノンテリトリアル)化できないか?
・利用者の満足度は?
もちろん、この内容ではわかりにくいでしょうから、実際に私が現状調査をするときの表を参考までに紹介しておきます。
この数字はあくまで一例としてあげたものです。項目ごとに少し説明していきましょう。
●一人当たりの執務スペース
会議室などを除いた、いわゆるデスクまわりのスペースの面積をワーカーの人数で割ります。ちなみに、NOPA(社団法人ニューオフィス推進協議会)の『ニューオフィスミニマム』によると、オフィス面積の最低基準は「一人当りの執務スペースが6u程度あること」とされていますから、この数字より広ければ、オフィス面積は十分なのです。それでも使いにくいのは、スペースが有効活用されていない証拠といえるでしょう。
●余白率
オフィススペースが有効活用されているかチェックする項目の一つとして、家具やOA機器などを除いた面積の比率を計算してください。本来であれば、この数字は60%以上なければなりません。それ以下のオフィスは、快適とはいえないのです。

現状調査結果表


●デジタル化率
これは私の造語です。ワーカー一人がA4サイズ換算にしてどれだけの書類をオフィスに置いているか、その単位としてfm(ファイルメーター)が用いられますが、「書類が多い=ペーパーレス化(デジタル化)が進んでいない」という観点から、あえてこのような言葉を使っています。理想としては、デジタル化率は2fm以下になるのが望ましいのです。
●フリーアドレス化可能率
これも私の造語です。具体的には、ワーカーが勤務時間中、どれくらい席に着いているか調べます。そして在席率が40%以下の部署であれば、フリーアドレス化が可能です。
●利用者満足度
この項目については、たとえばオフィスを移転したときなどには詳細な調査が必要ですが、それには専門会社に委託しなければなりません。もちろん稟議書が必要な金額になってしまいますから、通常の調査には向かないでしょう。現状の満足度を調べるだけなら、もっと簡便な方法で構いません。

詳細利用者満足度調査


私がよく行うのは、5段階評価による調査です。項目的には「総合評価」だけでもいいのですが、せっかくなら、レイアウトやIT、環境などについても調べてみたらどうでしょうか? そのほうが、今後のリニューアル計画の策定に役に立ちます。
なお、5段階評価の場合、集計の段階では、5と4を「満足」、1と2を「不満足」としてカウントします。そして満足度が60%を割った場合と、不満足度が20%を超えた場合には、その事業所(部署)の施設担当者にヒアリングを行い、問題点を整理すれば、具体的なリニューアルプランにつながるでしょう。





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バックナンバーがご利用いただけます。
「オフィスマーケット」にて大好評の末、
連載終了となりました総務部の「悩み」大研究バックナンバーをpdfでご覧になれますので、こちらもご利用ください。
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