プロジェクト概要
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- ヤフー株式会社
藤本 葉子氏 - 管理部施設管理庶務
- ヤフー株式会社
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- ヤフー株式会社
高橋 裕子氏 - 管理部施設管理庶務
- ヤフー株式会社
インターネットサービスのリーディングカンパニーとして知られるヤフー株式会社は、今年1月、東京ミッドタウンのオフィス棟「ミッドタウン・タワー」の11~20階に大規模なオフィスを開設し、社長室や事業部、バックオフィス系の部門など全社の約3分の2を六本木ヒルズ森タワーから移転した。本社所在地は現在もeコマース系の事業部が入る六本木ヒルズに置かれているものの、今後は事実上のメインオフィスとして機能の拡充を図っていく予定。新オフィスは、ビルのエントランスから、直接、アプローチできる11階が来客用フロア、12階以上が執務フロアと明確なゾーニングをすることで、それぞれの機能を最大限に高めることに成功した。

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- 広いフロア面積と電源機能が最優先条件
- 急成長する企業では常にスペースが必要になる。またインターネットサービスを開発・運用しているからには電源系統の安定は絶対的な条件。しかし現実には、フロア面積が広く、機能が充実したオフィスビルは少なく、ベストな移転先を見つけるには先を見越したオフィス戦略が欠かせない。
- 六本木ヒルズからミッドタウンへ
- 六本木ヒルズはヤフーにとって満足できるオフィスを実現できたが、組織拡大のスピードに合わせてスペースを拡張するのは不可能だった。このため、東京ミッドタウン着工時にいち早くミッドタウン・タワーへの入居交渉を行い、10フロアを確保した。
- ゾーニングと動線から始まるオフィス設計
- セキュリティを考えると共同ビルであっても独立したアプローチ動線が望ましい。またフロア単位で来客用スペースと業務専用スペースを明確に分離することで、それぞれの機能や目的に合わせたデザインが可能。
- 超高層ビルの屋外テラスという日本初の試み
- 11階の来客フロアに開放的なテラスを設置。外気に触れられる貴重なスペースとして活用できる。
- ブース式から島型対向レイアウトへ
- 新オフィスではオープンな島型対向のデスク配列を採用。ユニバーサルプランで運用の手間とコストの削減に成功した。またブース式のスタイルに比べてコミュニケーションは促進されている。
- コミュニケーションスタイルは企業によって違う
- フラットな組織、フランクな社内の雰囲気を大事にし、多様なコミュニケーションが可能なスペースを用意した。
広いフロアを確保できるだけでなく電源やセキュリティの機能を重視
ヤフー株式会社にとって、オフィスビルを評価する重要なポイントは広さと機能だという。
まず、ワンフロアあたりの広さについては、継続的な事業の拡大により「正社員数はこの3年間で約3倍に増えた」(広報)ほどで、新しいオフィスを検討するときの最優先課題となっていた。
「増え続ける人員を収容できるビルであるのは当然ですが、最近では社内のコミュニケーションをより活性化するという目的から、できるだけ広いフロア面積を確保できることが重視されるようになってきました」(高橋裕子氏)
一方、機能については、業務内容上、電気系統における「保証」が欠かせない。
「お客様の日常生活に密接にかかわるインターネットサービスを提供しているヤフーにとって、コンピュータを安定して使える環境であることは絶対的な条件です。このため、たとえばサーバーは国内の複数の場所にデータセンターを分散設置し、さらに多重化するなどの取り組みをしていますが、オフィスにおいても、『電源が落ちる』といった事態は許されません」(高橋氏)
2003年、それまで複数のビルに分散していたオフィスを六本木ヒルズに統合した。ちなみに六本木ヒルズの正式オープンはこの年の4月25日だったが、ヤフーは約1ヵ月早い4月1日からオフィスを稼働させている。
六本木ヒルズはワンフロアが約4500あるうえ、自家発電設備や耐震機能を備えており、ビルの条件としては十分だった。ところが、組織の拡大は予想を上回るスピードで進み、その結果、入居した翌年には、すでに狭さを感じるようになっていたという。
「六本木ヒルズには2004年の段階でグループ会社を合わせて1200人の正社員と派遣社員が勤務していました。しかし、近年、ヤフー株式会社だけで毎年250人以上の新卒採用者、毎月20~30人の中途採用者が入社するといった状況で、同じビルの中だけでそれに対応していくのは難しくなっていたのです」(藤本葉子氏)
もちろん六本木ヒルズでも増床を続け、最終的に5.5フロアにまで拡張したが、「従業員の増加」のスピードに合わせてその後もスペースを拡張していくのは現実には不可能だった。
ちょうどそのころ、近くの東京ミッドタウンで工事が始まり、新しいオフィス棟の全容が見えてきた。このチャンスを逃す手はないと、それこそ『地面に穴を掘っている』段階から入居の交渉を進めた。
このような先を見越したオフィス戦略により、ミッドタウン・タワーの11~20階、約3万を確保することに成功する。そして今年1月から2月にかけて、1500人近くの従業員が移転した。一部の事業部は登記上の本社である六本木ヒルズに残るものの、全社の3分の2の部門と社長室、管理系なども新オフィスに置かれることになり、事実上の本社移転となっている。
ゾーニングと動線を明確にすることでセキュリティレベルの高いオフィスに
それでは、ヤフー株式会社の新オフィスを見ていこう。
ミッドタウン・タワーは複数の企業だけでなく高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」も入る複合ビルだが、ヤフーが使用するスペースは完全に独立した形となっている。
「エントランスからエスカレーターでつながった2階にロビーと受付があり、ここからセキュリティゲートを通ってエレベーターで11階の来客フロアに上がることができます」(藤本氏)
このような分離した動線を確保できたのは、やはり、早い段階から入居の交渉を進めてきたからだ。
「共同受付を通すようなスタイルですと、どうしても管理が煩雑になり、セキュリティのレベルを保つのが難しくなります。アプローチのルートを独自に設定できたのは、便利でしたね」(藤本氏)
さらに11~20階のオフィスも、明確なゾーニングと動線の分離を行っている。
「原則としてお客さまが出入りできるのは11階だけで、12階以上は従業員専用の執務スペースとしました。このように機能別にフロアをしっかり分けることで情報セキュリティ上のエリア区分を明確にできましたし、目的にあった設計をすることができたのです」(高橋氏)
「情報セキュリティは、経営戦略上、最優先事項」と明言するだけあって、ヤフーでは社内で無線LANは使用せず、パソコンにも外部記憶装置を設けない、情報へのアクセス権限管理、情報区分の明確化など、徹底した情報セキュリティ施策を行っている。

明るい開放感のあるコーポレートカラーを配した受付。









