プロジェクト概要
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- あらた監査法人
笹山 勝則氏 - 経営企画担当執行役(CFO)
- あらた監査法人
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- あらた監査法人
白川 紀一郎氏 - 情報技術部
- あらた監査法人
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- 株式会社
CWファシリティソリューション
伊澤 成人氏 - 代表取締役社長
- 株式会社
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- 株式会社
CWファシリティソリューション
信太 智秀氏 - コンサルティング第2部長
チーフソリューションプランナー
- 株式会社
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- 株式会社
CWファシリティソリューション
綱川 藤男氏 - コンサルティング第1部長
チーフコンサルタント
- 株式会社
2006年6月に設立された「あらた監査法人」は、当初、港区芝の住友三田ビルに本社オフィスを開設した。しかし急激な組織の拡大に伴い、9月には同ビル内で増床するとともに港区芝浦の三田ツインビル東館に新たなオフィスを設ける。そして今年7月、事業所の再編成を行い、千代田区丸の内の新丸の内ビルディングと三田ツインビルの2カ所を「東京事務所」とする体制に移行した。両オフィスとも座席を固定しないフリーアドレス方式を採用し、また監査業務に携わるスタッフについては、勤務先も固定されていない。さらに広域LANにより、派遣先や自宅、出張先でも仕事ができる「場所に縛られないオフィス」を実現するなど、先進的な試みが注目されている。

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- 経営と一体化したオフィス戦略
- 設立、業務開始、組織の急激な拡大という「変化」の中でオフィスを構築していくには、しっかりしたオフィス戦略と計画が欠かせない。
- 分散型オフィスを選択した理由
- 「会社の顔」として丸の内にオフィスを持つ意味は大きい。同時に分散したオフィスも併用することで、コストパフォーマンスを高めることができる。
- オフィスを飛び出すフリーアドレス
- フリーアドレスのメリットはスペースの有効活用だけではない。複数のワークプレイスを自由に利用できることで利便性が向上する。
- 「情報」が「分散」を可能にする
- データセンターを情報のコアにし、そこから広域LANやVPN(公衆回線上に仮想の専用ネットワークを構築する技術)によってオフィスや社員を結ぶことにより、場所に縛られず情報環境を整備できる。
- 「よりどころ」となるオフィスとは
- フリーアドレスだからといって均一な空間にする必要はない。作業の内容によって自由に場所を選べるように多様なワークプレイスを用意する方法もある。その結果、スペシャリティを最大限に発揮できるオフィスになれば、社員の満足度は高まる。
- 眺望はオフィスにとって大きな財産
- 景色のいいオフィスは楽しさを演出するだけでなくリラックス効果も大きい。眺望が期待できるビルにオフィスを構築するなら、開放的な空間で全体が見通せるようにすべき。また接客スペースにもその効果を活用したい。
- 執務室とエントランスでは異なる演出を
- コミュニケーションを活性化する意味でも執務スペースは開放的な空間がベスト。一方、接客スペースは目的によりデザインを変えるべき。
- 百社百様のオフィスづくり
- 社外で仕事をすることが多く、自社オフィスはタッチダウンのためにあるなら、固定したスペースはできるだけ減らし、「どこでもオフィス」になる情報環境の整備を優先すべきだ。
急拡大が予測された組織だからこそ将来を見通したオフィス戦略が必要だ
1000人規模が収容できるワークプレイスを、わずか1年間で構築する。昨年6月に設立、翌7月から業務を開始した「あらた監査法人」にとって、それは最初に解決しなければならない経営課題の一つだった。
「社名にあるように、私たちは『新たな気持ちと行動で日本の会計・監査をリードしていこう』という意志のもとに発足した監査法人です。したがって、オフィス戦略においても新しい試みに挑戦し、未来につながる成果をあげていかなければなりません。一方で業務の急成長に伴って組織は拡大し続けており、走りながら態勢を整えていく必要がありました。このため、オフィスづくりの専門家にアドバイスをいただきながらプロジェクトを進めていったのです」
こう語るのはオフィス戦略の総責任者である経営企画担当執行役の笹山勝則氏だ。
そして、プロジェクトをサポートしたのが株式会社CWファシリティソリューションである。もっとも、これまで数々のオフィスづくりを手掛けてきた伊澤成人氏にとっても、「前例がないほど厳しいスケジュールだった」と述懐するほど、一連の作業は密度の高いものになった。
「業務を開始した当初、住友三田ビルに本社オフィスを開設したものの、ビル内で増床していっても急激に増える社員を収容することはできません。それで、近くの三田ツインビル東館にスペースを確保するとともに、併行して新たなスペースの確保と、これらの複数のオフィスをいかに無駄なコストをかけずに、また有効に活用するかの計画を薦めたのです」(伊澤氏)
新丸ビルにおけるオフィス開設は、あらた監査法人も強く希望していた。
「新しく誕生した監査法人としての存在をアピールするため、ビジネスの中心地である丸の内への進出は効果的だと考えていました。同時に、会計・監査業務を担当させていただいている多くの企業との行き来を考えたら、スタッフが集まれる場所はいくつかあったほうがいい。そんな方針から、東京事務所を三田と丸の内に分散するかたちをとったのです」(笹山氏)
もちろんその背景には、明確な経営方針に基づくコスト戦略もある。
「監査のような人材を必要とする業務では、組織の拡大とともについついオフィススペースを拡張してしまい、その結果、いつの間にか間接費が大きくなって経営を圧迫していたというケースが少なくないのです。私たちは経営面でも新しいスタイルを追究していこうという考えで監査法人を設立したのですから、オフィスコストについても計画と管理を徹底していきたいと考えていました。このため、三田のオフィスも残すという選択をしたのです」(笹山氏)
分散型オフィスのデメリットを解消し場所に縛られないワークスタイルを実現
このような分散型のオフィスは、従来、社内のコミュニケーションが分断されるといったデメリットから敬遠されがちだった。しかし、あらた監査法人ではさまざまな新しい取り組みによって、この問題点を解決している。
それはフリーアドレスの採用と、画期的な情報通信システムの導入だ。
「フリーアドレスはスペースの有効活用という利点ばかりが強調されがちですが、もう一つ、自分のデスクに縛られずにどこでも仕事ができる利便性も重要です。このため、三田のオフィスだけでなく、丸の内でも全面的に採用することに決めたのです」(笹山氏)
監査法人の場合、公認会計士や会計士補などの専門職員は顧客である企業に出向いて仕事をすることが多く、在席率は決して高くない。そういう意味ではフリーアドレスは非常に有効だが、最初にその意向を耳にしたとき、CWファシリティソリューションの信太智秀氏は少し心配があったという。
「監査法人やコンサルタント会社はスペシャリストの集団ですから、幹部社員は個室が当たり前ですし、専門スタッフもブース式のデスクなど、一般のオフィスより環境的に恵まれているケースが多いのです。それをフリーアドレスにしてしまうのは、文化的に問題があるように思いました」
信太氏自身、コンサルタント会社に勤務した経験を持つだけに、この疑問は当然だ。しかし新しい時代の監査法人を目指す笹山氏たちの考えはもっと先進的だった。専門職員だけでなく、それまで個室を与えられていた幹部たちもノンテリトリアルにしようというのである。 「幹部用に個室は用意するものの、人数に対して室数は50%にして共用するホテリングのスタイルにしたいといわれました。それを聞いたとき、この会社は本気でオフィス改革をしていくつもりだと実感したのです」(信太氏)
そしてミーティングを重ね、最終的に完成したのは、まったく場所に縛られない自由なワークスタイルを可能にしたオフィスだった。
「管理部門などの事務職員を除いた全スタッフは、丸の内と三田、どちらのオフィスに出勤してもかまいません。それどころか、支給されるパソコンを持っていれば、派遣先や出張先、自宅でもオフィスと同じように仕事ができる。つまり理想的ともいえる『どこでもオフィス』が実現したのです」(信太氏)

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