プロジェクト概要
-

- プライスウォーターハウス
クーパース株式会社
杉山 優子氏 - 総務部
マネージャー
- プライスウォーターハウス
-

- 株式会社ワークプレイス
ソリューションズ
越田 壮一郎氏 - 第二営業部 顧客担当一課
課長
- 株式会社ワークプレイス
-

- ドウマ株式会社
小澤 清彦氏 - 代表取締役
- ドウマ株式会社
-

- ゲンスラー アンド アソシエイツ
インターナショナル リミテッド
天野 大地氏 - シニア アソシエイト
デザインディレクター
- ゲンスラー アンド アソシエイツ
プライスウォーターハウスクーパースコンサルタント株式会社(旧べリングポイント株式会社)とPwCアドバイザリー株式会社は2010年1月1日に経営統合し、国内最大規模のコンサルティングファーム「プライスウォーターハウスクーパース株式会社」として新たなスタートを切った。さらにこの動きと併行して進められていたのが、PricewaterhouseCoopers(PwC)グローバルネットワークの日本におけるメンバーファーム間の組織の融合だ。
新生プライスウォーターハウスクーパース株式会では、あらた監査法人や関連会社とともにプライスウォーターハウスクーパースジャパン(PwC Japan)のメンバーファームとして一体型の経営を進めていく方針が決定。2009年11月にはそれまで6カ所に分散していたオフィスを中央区銀座8丁目の住友不動産汐留浜離宮ビルに統合している。

-
- 経営統合、組織再編成、オフィスの集約
- PwCの日本におけるメンバーファームであるプライスウォーターハウスクーパースコンサルタント株式会社、PwCアドバイザリー株式会社、あらた監査法人がオフィスの集約を計画。ビルの竣工時期の関係で移転プロジェクトにかけられる期間は半年ほど。プロジェクトマネジメント、プログラミング、デザインなどの専門家を結集してチームを結成した。
- 綿密な調査が移転を成功させる
- 組織の再編成を進めながらのオフィス移転、しかも短い期間というマイナス条件を克服するには事前の調査が重要。家具や什器はもちろんのこと従業員のデータや仕事内容まですべて調査し、数値化。そうすることが、その後のプログラミングやデザインの精度につながる。
- コンセプトからデザインへ
- 経営統合の目的を果たすために新オフィスのコンセプトはワン・インテグレテッド・ファーム(一つに統合された組織)に決定。そのコンセプトを具現化するデザイン案でコンペを実施した。
- キャンパスのような多様性を
- 平行四辺形の新しいテーブルはさまざまなスタイルに連結が可能。人数や仕事内容に合わせて「席」を使い分けられる。また家具やパーテーションなどはすべてキャスター付きで自由なレイアウト変更が可能になっている。
- 最高の眺望で人を集めるプロムナード
- 新しいオフィスの目玉である東京湾や浜離宮の眺望を最大限に活かすために広い中央通路を用意。さらに人が滞留する仕掛けで「集まる、つながる、広がる」を実践。
- 会議室の最適化
- 会議内容をきめ細かく調査することで会議室のサイズや必要となる数を最適化できる。
- 組織を融合するオフィスの力
- 特徴的なアイテムを各フロアに同じように置くことで、たとえフロアが違っても同じ体験を共有できる。従業員の一体化を実現するために工夫。
統合する組織にふさわしいオフィス完成までの期間はわずか5カ月!
「2009年は会社もオフィスも激動の1年間でした」。そう語るのは、現在、プライスウォーターハウスクーパース株式会社で総務部のマネ-ジャーを務める杉山優子氏だ。本誌でも以前、ベリングポイント株式会社の大阪オフィスの紹介記事で登場していただいたことがあるオフィスづくりのプロフェッショナルである(2008年6月号に掲載)。
「米国Bearing Point, Inc.の日本法人だったベリングポイント株式会社が2009年5月にPwCの傘下に入り、プライスウォーターハウスクーパース コ ンサルタント株式会社となりました。それ以降、同業のPwCアドバイザリー株式会社と経営統合することが決まり、さらにプライスウォーターハウス クーパースHRS株式会社も参画し、2010年1月にはプライスウォーターハウスクーパース株式会社になることが決まったのです」(杉山氏)
それと同時に、PwCの日本におけるメンバーファームで業種の異なる「あらた監査法人」などが別法人のままプライスウォーターハウスクーパース ジャパン(PwC Japan)として同じオフィスに移転して専門性を結集し、クライアントの多様なニーズに対応したサービスを提供していく計画が進められていた。
「簡単に言えば複数の法人を1カ所に集めてシナジー効果を生み出そうということなのですが、組織もオフィスも同時に再編成しながら統合していくというプロジェクトは、当初からかなりの困難が予想されていました」(杉山氏)
業種だけでなくもともと系列まで異なる会社までも含めて一つの職場にし、組織の融合を果たそうというのだから、誰もが不安を感じたのも無理はない。
「しかも、新オフィスが入居することに決まった住友不動産汐留浜離宮ビルへの入居予定は2009年11月末。私たちが移転プロジェクトをスタートさせた2009年6月から数えると、わずか半年間で各法人と連携をとりながら、『経営統合の効果を活かすワークプレイス』を完成させなければならない。すぐに専門家たちに協力をお願いしました」(杉山氏)
期間の短い移転プロジェクトだからこそ調査とプログラミングには時間をかける
最初に数社を集めてコンペを行いました。
「スケジュールの厳しさを考えて、とにかくプロジェクトマネジメントを任せられる人物を抜擢するのが先決だったのです」(杉山氏)
その結果、株式会社ワークプレイスソリューションズの越田壮一郎氏にお願いすることになった。オフィス家具の販売から移転コーディネーション、ファシリティマネジメント(FM)コンサルタントまで幅広く手がける会社の中で多くの実績を積んできたベテランだ。
「正直言って、最初に話を聞いたときは移転までの期間の短さに驚きました。しかも経営統合によって組織自体が再編成されていく途中でしたから移転先のシミュレーションができず、『スペースが本当に足りるのか?』といった基本的なことすら判断できないのです。そこで、おおまかなスケジュールを立てるとともに、徹底的な現地調査を始めました」(越田氏)
調査は詳細を究めた。そのころ、プライスウォーターハウスクーパースコンサルタント株式会社、PwCアドバイザリー株式会社、あらた監査法人が使っていたオフィスは都内に計6カ所あったが、そこにあるすべての家具や備品を調べ、数値データとして記録していく。まるで棚卸しに近い手間のかかる作業には、約1カ月を費やした。
「ゴールが迫っているプロジェクトでは、ついつい焦って先の作業を急ぎがちです。しかし、きちんとした数値データがなければプログラミングやデザインの精度が落ちてしまいます。ここはしっかりと時間をかけて調査に集中しようと思いました」(越田氏)
そしてプログラミングの専門家としてこの段階からプロジェクトに参加することになったのが、本誌にも何度か登場していただいている小澤清彦氏だった。現在は新しく発足したドウマ株式会社の代表取締役を務めている。
「今回はプログラミングのための調査段階で大きな組織変更がありました。しかし、組織名や部署の編成が変わっても、業務内容が同じであればワーカーのアクティビティーそのものが大きく変化することはないので、調査結果を分析し、新しい組織でのワーカーの動きを予測することが可能でした」(小澤氏)
小澤氏がプログラミングで特に重視するのは、全ワーカーに参加意識を持ってもらうことだ。
「先ず、経営トップへのインタビューで達成すべきゴールを明確にした上で、WEB上で全従業員対象に詳細なデータ収集を行います。内容は現状オフィスの満足度調査、日常の業務行動調査、部署の近接関連調査などです。この結果を踏まえ、ワーカーとのフェイスツーフェイスのヒアリングを実施し、全社的なコンセンサスを形成しながら、新しいオフィスの構想と設計与件をまとめていきます」(小澤氏)
詳細なプログラミングにさらに1カ月かけ、7月下旬、ついにオフィスデザインのコンペが始まる。しかしそれも前代未聞の展開になった。

23階のフロア中央に設けられたプロムナード。

![東京本社お問合せ [受付時間 平日9時~18時] 03-3564-8062](/shared/images/header-tel.gif)









