ビジネス用語
- CRE【Corporate Real Estate】
- CREとは、企業が保有または使用する不動産のことである。土地・建物・設備などの「有形固定資産」、借地権などの「無形固定資産」、敷金・保証金などの「その他資産」に加えて、賃借により使用する不動産が該当する。
CREは、米国で1960 年代に生まれた概念で、多くの米国企業にはCRE を担当する専門部署がおかれ、その職能も確立されている。米国の場合には、不動産資産のマネジメントに深く関係するワークプレイス(オフィス)についてもCRE の対象範囲となっている。
日本でCRE という言葉が聞かれるようになったのは2006 年頃からである。2006年12月には、国土交通省の土地・水資源局内に「CRE 研究会」が設置された。同研究会の目的は、企業不動産の現状と課題を分析するとともに、今後のあるべき企業不動産の所有・利用戦略について研究することとされている。現在でも活動が継続され、CRE戦略のガイドラインや手引きの作成に取り組んでいる。
また、2007 年1 月にはCRE マネジメント推進コンソーシアムが発足した。こちらは、民間の会計、不動産、情報、金融等の専門企業で構成される。 CREマネジメントの普及・促進に関する事業を行い、企業価値の向上を支援し、促進することが趣旨である。
日本でCREが話題になっているのは、経営効率化が大きな課題となり、施設資産の効率化が当然と考えられるようになっているためである。また、減損会計の影響もある。さらに、不動産証券化、セール&リースバックなど資産売却の方法が多様化し、オフバランス(バランスシート上の資産から外す)を実行する企業が増えていることもある。日本の企業にとっては、保有・賃借を含めて、経営資源としての不動産をどう活用するかが課題である。その意味では、CRE という用語の普及だけでなく、経営課題として深く認識され、経営活動として戦略的に実行されることが重要である。 - CREとFM
- CREで対象となっている企業が保有・賃借する不動産の適切な管理は、日本ではファシリティマネジメント(FM)の標準的な業務として位置づけられている。日本のFMは、米国ではCREとFMという2つの業務に分かれているが、それを統合したものになっている。したがって、日本で最近話題となっている CREは、FM の業務の一部としてすでに取り組んでいる日本企業も存在しているということである。CREの戦略的マネジメントは、日本ではまさしくFM の一部ということができる。
- 企業とセキュリティ
- 企業において、セキュリティが経営課題として重要になっている。セキュリティは、一般的には安全・安心、保護・保証といった意味を持つ言葉である。企業には守らなくてはならないものがある。それには、従業員などのヒト、製品・原料などのモノ、特許・デザインなどの知的財産や顧客情報などの情報、現金や有価証券などのカネなど、多岐にわたるものが該当する。
企業は、こうした「守るべきもの」を的確に保護して、株主等利害関係者の期待に応える必要がある。それが「企業セキュリティ (Corporate Security)」である。企業セキュリティとは、企業が守るべき経営資源を的確に保護して、想定される脅威(リスク)に対して安全な状態を創出して、それを維持する経営活動ということができる。
企業セキュリティの目的は、「事業継続性の確保」と「企業の社会的責任(CSR)」の2 つに集約できる。不時の災害や犯罪など、障害の発生に対して、事業が継続できるようにしておくことが重要である。また、従業員の生命を守ることなどは、企業の社会的責任である。 - 事業継続性 【Business Continuity】
- 不時・不測の障害が発生しても事業が間断なく続けられることを事業継続性という。これを確保するための方針や手続きを示した計画(文書)をBCP (Business Continuity Plan)という。また、このBCP を策定し、それを実行し、評価をして経営陣がレビューを行い、継続的に改善する経営活動を BCM(Business Continuity Management )という。
事業継続性が重要な経営課題であることは、障害の発生によって製品の生産が止まる、物流が止まる、営業活動ができないといった影響の出ることが、企業の存続を左右しかねないからである。また、事業継続性確保の対策を講じていないがために、障害が発生した時に多大の費用損失を被ることがないようにするためでもある。 - オフィスのセキュリティ【Office Security】
企業セキュリティの一部を構成するのが、オフィスのセキュリティである。オフィスにおけるセキュリティには、(1)情報セキュリティ、(2)物理的セキュリティの2 つの側面がある。
- 情報セキュリティは、守るべき対象は情報であり、紙に書いたものもあれば、電子情報もある。電子情報のセキュリティには、部外者のサーバーへのアクセスを禁止するファイヤーウォール(本誌の「IT 用語」欄に掲載)など電子技術的な対策が活用される。書類など有形のものは、施錠した保管庫に常時入れておくなどの対策が必要となり、こちらは(2)物理的セキュリティと一体になっている。
- 物理的セキュリティは、主として有形のものを保護する対象としたセキュリティである。部外者が立ち入ることができないように領域を設定するセキュリティゾーニング、それにともなう施錠・解錠のアクセス管理システム、机の上に重要書類を放置しないクリーンデスクといった運用ルールなどの対策を行う。水害・風害・雷害・地震などの自然災害への対策も物理的セキュリティに含まれる。
- セキュリティゾーニング【Security Zoning】
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「入れ子」状態のセキュリティゾーニング設定施設の内外にセキュリティの必要度に応じた領域(セキュリティゾーン)を設定することをいう。一般的には、敷地への立ち入りに対応する1次セキュリティゾーン、建物への立ち入りに対応する2次セキュリティゾーン、従業員など許可された者の立ち入りが可能な3 次セキュリティゾーン、金庫室・サーバー室・役員室など特定の者だけが立ち入り可能な4 次セキュリティゾーンなど、3-4段階にわたるセキュリティゾーニングが設定される。通常は、図に示すように、軽微なセキュリティゾーンにアクセスした後でなければ高次のセキュリティゾーンには立ち入ることができないように「入れ子」の状態になるようにゾーニングされる。
- クリーンデスク【Clean Desk】
- 自分の机上や鍵のかからない引き出しなどに重要な書類を放置しない規程のこと。クリアデスクとも呼ばれる。帰宅時はもちろんのこと、長時間の離席時にも必要なオフィスセキュリティの運用ルールである。 また、コンピュータのスクリーンも同様に、離席時には画面が読み取れないようにしておくクリアスクリーンというルールがある。こうした運用ルールの徹底には、従業員一人ひとりのセキュリティに対する自覚が必要である。そのため、運用マニュアルの発行だけでなく、社内研修などのセキュリティ教育が適切に実施されることが重要である。
- オフィスセキュリティマーク認証制度
- 社団法人ニューオフィス推進協議会(NOPA)が認証機関となっているセキュリティに関する認証制度。オフィスにおける物理的なセキュリティ対策を中心とするもので、企業(組織)あるいはその一部(事業部・部・課等)に対して、認証基準が満たされていればオフィスセキュリティマークの認証が付与される。 2006 年10 月より運用が開始されている。また、オフィスセキュリティに関する幅広い知識を有し、企業等に必要な助言や情報提供を行い、認証取得にあたって申請業務支援を行う資格を持つオフィスセキュリティコーディネーターの資格制度もある。
- ISO27001
- 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS=Information Security Management System)に関する国際的な標準規格。ISO(International Organization for Standardization)は、国際標準化機構と訳されるジュネーブに本拠を置く140ヵ国以上が加盟する国際的な組織で、同機構が策定・発行する標準化規格の総称としても使われる。
ISO27001は、情報セキュリティマネジメントシステムの規格である。審査により認証基準を満たしていれば、指定認証機関から認証書が付与される。情報セキュリティは、近年、機密情報や個人情報の漏洩事件が相次ぐ中で、経営課題として大きく注目されている。 - バリアフリー法(旧ハートビル法)
- 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律。概要は以下の通り。「高齢者、障害者等の円滑な移動及び建築物等の施設の円滑な利用の確保に関する施策を総合的に推進するため、主務大臣による基本方針並びに旅客施設、建築物等の構造及び設備の基準の策定のほか、市町村が定める重点整備地区において、高齢者、障害者等の計画段階からの参加を得て、旅客施設、建築物等及びこれらの間の経路の一体的な整備を推進するための措置等を定める」。
従来のハートビル法(不特定多数が利用する建物が対象)と交通バリアフリー法(駅、空港といった旅客施設が対象)が統合され、新たにバリアフリー新法として2006年12月に施行。同法によって、道路や路外駐車場、都市公園のバリアフリー化についても規制が追加された。 - アメニティ【Amenity】
- 快適性、快適環境のこと。都市環境に関する用語として用いられ、市場価格では評価できないものを含む生活環境をいう。例えば、自然、歴史的建造物、街並み、風景、地域文化、コミュニティの連帯、人情、地域的公共サービス、交通の便など。
アメニティの概念は、19世紀後半のイギリスの都市環境対策にはじまり、当時の定義では、「人々が望む生活様式に対応した生活環境が備わっていること」とされている。 - ライフサイクルマネジメント【LCM:Life Cycle Management】
- ファシリティの企画段階から、設計・建設・運営そして解体までのファシリティの生涯に着目して計画、管理を行なう考え方。ファシリティに依存する効用の最大化、ライフサイクルコストの最適化、資源やエネルギー消費・環境負荷の最小化、障害や災害のリスクの最小化を目標とする。例えば、施設を建替えずに改修しながら使用し続ければ、建替え時の解体費用と新設費用が節約できることに加え、それらに係る二酸化炭素排出量も大きく削減可能で、地球温暖化に大きく貢献することになる。
このような観点からも、施設の生涯にわたる効用・損失を最大化するためには、施設の長寿命化は不可欠であり、大幅な用途の変更が必要になる場合もある。
(日本ファシリティマネジメント推進協会:FMガイドブック参照) - ナレッジマネジメント【Knowledge Management】
- 社内外の有用な情報や知識を集積・共有し有効に活用することで、営業効率の改善や知的生産性の向上を図り、新たな価値創造を生みだすことを目的とした経営手法のこと。
ナレッジマネジメントを推進する手段として、情報・知識の交換・共有のための社内外でのコミュニケーションやコラボレーションがあげられる。これを活性化させるために、様々なIT技術やワークスペースの仕掛けづくりが求められている。 - PFI 【Private Finance Initiative】
- 国や地方自治体等によって行なわれてきた公共施設の設計、建設、維持・運営に民間の資金とノウハウを活用し、公共サービスの提供を行なう。それによって公共サービスの質を維持向上しつつ、サービス内容を効率的かつ効果的に行なうという考え方。結果として、民間企業の活性化を促進させることができる。
従来、公共事業に民間の資本やノウハウを取り入れる手法として、官と民が出資と経営を共同して行なう「第3セクター」があるが、役割分担が不明確のため事業計画や運営に無理が生じている場合が多い。一方、PFIの場合は、基本的に事業の運営リスクは独立採算で事業を運営する民間企業が負担し、官は事業を認可し事業によって提供されるサービスを購入するといった仕組みになっている。 - CSR 【Corporate Social Responsibility】
- 企業が、その活動において利潤の追求だけではなく、法令を遵守し社会的倫理の尊重等を常に心がけ、安全で良質なサービスを提供するという「企業の社会的責任」のこと。欧米では、環境、法令遵守(コンプライアンス)、企業統治(コーポレイトガバナンス)など、幅広く CSRを捉え、大企業を中心に自主的な取り組みが盛んだ。また、CSRによる企業ブランドの価値向上は、消費者や顧客だけでなく、優秀な人材の確保にも有利であるとされ企業間の競争力の強化にもつながるといわれている。
- ユニバーサルデザイン 【Universal Design】
障害,年齢,性別,言語等,人が持つそれぞれの違いを超えて、すべての人に対して、できる限り利用可能であるように、製品、建築、環境をデザインすること。バリアフリーが高齢者や身体障害者を対象としているのに対し、ユニバーサルデザインは初めから多様な人々を対象として使いやすい設計をしているという違いがある。原則は以下の7つ。
- 誰でも公平に利用できること(Equitable Use)
- 使う上で自由度が高いこと(Flexibility In Use)
- 使い方が簡単ですぐに理解できること(Simple And Intuitive Use)
- 必要な情報がすぐに理解できること(Perceptible Information)
- うっかりミスや危険につながらないデザインであること(Tolerance For Error)
- 無理な姿勢をとることなく、少ない力で楽に使用できること(Low Physical Effort)
- アクセスしやすいスペースと大きさを確保すること(Size And Space For Approach And Use)
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ユニーバーサルデザインのチェック項目 階段・段差 - 階段や段差が少なくなるように配置されている。
- スロープやエレベータがアプローチしやすい場所に併設されている。
- 主たる階段に回り階段を設けていない。
- 路面300mm以上、蹴上160mm以下になっている。
- 路面と蹴上の色は、明度差がはっきりしている。
- 両側に手摺りがある。
- 段の上端に近接する廊下や踊り場の部分に注意を促すための床材が敷設されている。
スロープ - 勾配は、12分の1以下(できれば20分の1以下)である。
- 長いスロープは、途中に踊り場がある(高さ750mm以上、または傾斜路の長さ10000mm以内に踏み幅1500 mm以上の踊り場が必要)。
- 両側に手摺りがある。
- 他の部分と識別しやすい(例:床材の色を変えているなどの工夫がある)
出入口 - 幅は900mm以上または120mm以上(車椅子利用者と歩行者がすれ違える幅)がある。
- 扉の近くに段がついていない。
- 両側に手摺りがある。
- 路面と蹴上との明度差がはっきりしている。
- 自動的に開閉する扉がある。
- 大きめの庇がある。
- ガラスの場合、強化ガラスになっている。
- 衝突防止のために色や模様がついたシールを貼っている。
エレベーター - 11人以上乗れるかごがあるか(車椅子が180度回転できる大きさ)。
- 乗降ロビーは、1800×1800mm以上の面積がある(車椅子が180度回転できるスペース)。
- 非常用エレベーターが、上記のような仕様になっている。
手摺り - 直径:35mm程度
- スロープやエレベータがアプローチしやすい場所に併設されている。
- 端部:短部は200mm以上伸ばし壁側あるいは下側に曲げる。
- 設置高さ:750~800mmと600~650mmのもの。
床仕様 - 平坦である。
- 石やタイルの目地が杖に引っかからないようになっている。
- 摩擦抵抗が大きい毛足の長いカーペットなどはない。
- カーペットの端部はめくれていない。
ワークプレイス - 座席周り:盲導犬が座る場所を確保できる。
- 机:車椅子が使えるように高さが確保されている。
- スイッチ・コンセントの位置:壁端から40cm以上離れている、高さは床上30~40cmに収まっている。
- エコマテリアル【Environment Conscious Materials】
- 「製造に必要なエネルギー量が少ない」「二酸化炭素などの排出量が少ない」「リサイクルが容易」「寿命が長い」など、環境負荷が小さく、環境適合性に優れ、人に対して快適性をもたらす材料のこと。
- バリューエンジニアリング【Value Engineering】
- 設計案の再検討、工法の見直し、自動化システムの導入などによって、構造物の品質を変えずにコストダウンを図る、またはコストを上げずに品質を向上させる手法。具体的には、設計案の再検討、工法の見直し、自動化システムの導入などによる生産性向上や工期短縮による方法があげられる。
- 既存不適格建築物
- 建築当時は建築基準法などの法令に適合していたが、その後の法改正や条例改正などによって違法状態になってしまった建物のこと。違反建築物とは区別され、そのまま使用する分には問題はないとされる。しかし、一定規模以上の増築や改築・大規模修繕等をする場合には、現行の法令に基づいた建物にしなければならない。
また、広告するときも再建築不可と記載する必要がある。 - グリーン購入法
「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」。2001年4月に、購入者に対する法律として施行された。環境白書によると、グリーン購入の定義を「市場に供給される製品・サービスの中から環境への負荷が少ないものを優先的に購入することによって、これらを供給する事業者の環境負荷低減への取り組みに影響を与えていこうとする消費者一人ひとりの消費行動」としている。基本的な考え方は以下の通り。
- 必要なものを必要な量だけ買う
- 使い捨て商品ではなく、長く使えるものを選ぶ
- 包装のないものを最優先、次に最小限のもの、再使用できる容器を選ぶ
- つくるとき、使うとき、捨てるとき、資源とエネルギー消費のすくないものを選ぶ
- 化学物質による環境汚染と健康への影響の少ないものを選ぶ
- 自然と生物多様性を損なわないものを選ぶ
- 近くで生産・製造されたものを選ぶ
- リサイクルされたもの、リサイクルシステムのあるものを選ぶ
- 環境問題に熱心に取り組み、環境情報を公開しているメーカーや店を選ぶ
- リサイクル法
「資源の有効な利用の促進に関する法律」の略。増大する廃棄物の量を減らし、資源の有効活用を図る法律のこと。この法律に基づいて、建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等商品化の促進等に関する法律)、家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品リサイクル法)、食品リサイクル法(食品循環資源再利用促進法)、パソコンリサイクル法、自動車リサイクル法などの新規の制定や改定が行なわれている。
2001年に発表の環境省統計によると、建設資材のリサイクル率は約70%程度で、今後さらなる向上が期待されている。建設資材としては、「コンクリート」「コンクリートおよび鉄からなる建設資材」「アスファルトコンクリート」「木材」を特定し、分別解体、再資源化を義務付けている。なお、これらのリサイクル率の目標は、2010年度で95%である。
- 廃棄物処理法
- 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」。2000年5月に改正された。改定では、廃棄物の発生量の急増に対応し、廃棄物処理の一層の有料化、分別廃棄の徹底、ごみ処理の経路をたどる産業廃棄物管理表などの仕組みが強化されている。問題のある廃棄物処理場は排出者まで遡って責任を問い、原状回復を義務付けするなど、事業者の排出責任を厳しく規定しているのが特長である。
- 土壌汚染対策法
- 有害物質による土壌汚染で健康被害の発生を防ぐため、土地所有者などに汚染調査や除去を義務付ける法律。2002 年5月に成立し、2003年2月から施行されている。土壌汚染とは、土地が工業廃棄物の微量重金属、酸性降下物、農薬や肥料、不適切なゴミ処理などによって汚染されることをいう。
工場などの廃業や用途変更を行なう場合、土壌汚染の調査が義務付けられており、知事が汚染を認めたときは、土地所有者に調査や汚染の除去を命じることができる。さらに、除去命令の違反者には、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられることになっている。 - コアコンピタンス 【Core Competence】
- 企業が抱える複数事業のうち、他社にない中核事業(独自のノウハウ、能力、技術、技能)に、自社の経営資源を集中させ、企業の独自性と競争優位を確立する経営手法。
- ハートビル法
- 「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律」が正式名称。車椅子同士がすれ違えるよう廊下の幅を確保する、各階に車椅子使用者用のトイレを設ける等の項目が設定されている。特定建築物とは、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、その他の不特定多数かつ多数の者が利用する政令で定める建築物のことをいう。
2003年4月に改正。改正前は、不特定かつ多数の者が利用する建築物に範囲が限定されていたが、改正により2,000m2以上のオフィスや学校にも適用されることになった。また、従来の「努力義務」から、特別特定建築物については、「適合義務」に変わった。これにより、所管行政庁は、違反に対して基準適合命令等を出すことができる。 - ヒートアイランド 【Heat Island】
- コンクリート道路からの放射熱、建物外壁や屋根からの再輻射熱、緑地不足、都市の砂漠化による水分の蒸発現象、大規模ビル群からの空調排熱、大量の自動車からの放熱など、都市部におけるさまざまな要因による廃熱によって外気温度が上昇する現象のこと。その対策としては、都市部の公園緑地、河川・池の水辺空間の確保、建物の屋上や壁面緑化などの自然との共生、建物の断熱性能の向上や空調・照明の排熱削減などがあげられる。
- 地球温暖化
- 大気の熱収支に大きな影響を与える二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、代替フロン、オゾンなどの濃度が増加することによって、地球全体の平均気温が上昇する現象のこと。観測データ100年間で、すでに摂氏0.5度程度の温暖化が進んでいる。国連の「気候変動に関する政府間パネル」によると、2100年には全地球の平均気温が現在より、1.4~5.8度上昇、海水面が9~88センチ上がると予想。生態系や人の健康に多大な影響があると警告している。
- 健康増進法
- 国民の健康の増進の総合的な推進に関し基本的な事項を定めるとともに、国民の健康の増進を図るための措置を講じ、国民保健の向上を図ることを目的として定められた法律。2003年5月に施行された。身近な問題として、同法第25条において、「学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない」がある。つまり、受動喫煙による健康への悪影響を排除するために、不特定多数の者が利用する施設を管理する者に対し、受動喫煙を防止する措置をとる努力義務を課すこととし、これにより、国民の健康増進の観点からの受動喫煙防止の取り組みを積極的に推進することになった。
本条では、受動喫煙について「室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされること」と定義している。
受動喫煙の防止策として、
(2)施設内の喫煙場所と非喫煙場所を遠ざけ、たばこの煙が流れ出ないように分煙する方法がある。 - 景観法
- 景観づくりを目的としたわが国で初めての総合的な法律として2004年12月に施行された。「美しく風格のある国土の形成」「良好な景観の形成は、地域住民の意向を踏まえて適正な制限のもとに地域の活性化に資するように一体的な取り組みが必要」「国は基本理念の策定・実施の責務がある」「地方公共団体は、国との役割分担を踏まえて、区域の施策及び実施の責務がある」「事業者は良好な景観形成の施策に協力しなければならない」「住民は良好な景観形成に積極的な役割を果たすよう努めなければならない」など7章で構成。その背景には、町並みや里山の景観を整備することで地域ごとの魅力を高め、活性化を図るという理念を持つ。
- ブリックス【BRICs】
- 人口が多く、経済成長が著しい新興国であるブラジル、ロシア、インド、中国の4ヶ国の頭文字をとってBRICs(ブリックス)という。商品市場として、世界経済に大きな影響を与えることから注目度が高まっている。
- エンジェル税制
ベンチャー企業による個人投資家からの資金調達をサポートするために創設された税制優遇措置のこと。適用を受けるには、投資先企業が一定の要件を満たすことについて、経済産業省等の確認を受ける必要がある。2003年4月1日からは、株式取得段階での優遇措置が創設され、適用要件についても緩和。2007年4月1日からは、事前確認制度を導入。ベンチャー企業が資金調達前に、税制対象企業であるかを確認・公表できることとなった。
- 【対象となる企業の要件】
-
- 設立10年以内の中小企業
- 研究開発や市場開拓などのために、売上高の一定割合の費用を支出している
- 外部からの投資を投資時点で1/6以上取り入れている企業
- 大規模会社の子会社でないこと
- 未登録、未上場の株式会社
- 【対象となる個人投資家の要件】
-
- 投資契約を締結している
- 金銭の払い込みにより、対象となる会社の株式を取得している
- 同族会社の株主グループに属していない(特定中小会社が同族会社である場合)
- 日本版SOX法
- 米国で2002年制定・施行のSOX法(起案した議員サーベンスとオクスリー両人のイニシャルをとって略称される企業改革法)の日本版的位置づけにある法律の俗称。正しくは金融商品取引法といい、2006年6月に制定された。後述する上場企業の内部統制報告書の提出は、2008年4月1日以降に始まる会計年度から適用される。
金融商品取引法は、株式・社債・投資信託などの幅広い金融商品を規制対象としているが、一般の企業で大きな影響を受けるのは株式上場企業である。
この法律の主眼は、投資家を保護する視点から企業のディスクロージャー(情報開示)の信頼性を高めることにある。次項の用語で述べるように、「内部統制」が重視される。上場企業には年度ごとに「内部統制報告書」の提出が義務づけられ、同時に有価証券報告書などの記載内容が法令に基づき適正である旨の「確認書」の提出が義務づけられている。要するに、経営陣が自社の情報開示について適正であるという内部統制プロセスの評価と宣言を求め、責任の所在をより鮮明にしようという意図である。 - 内部統制【Internal Control】
- 内部統制とは、会計監査の用語で、企業内部に設けられ運用される仕組みのこと。企業目的を達成するためには内部統制を築き、それを運用することが経営者の責務となる。平たくいえば、会社の経営では、それなりの社内ルールを定め、ルール通りに業務を行わなければ全体としてうまく機能しないわけで、いわば経営の常識といえる。
内部統制がにわかに注目されるようになったのは、先に挙げた「日本版SOX法」の制定による。企業会計審議会の内部統制部会によれば、内部統制とは、以下の4つの目的達成のために、企業内のすべての者によって遂行されるプロセスである、と定義されている。4つの目的とは、(1)業務の有効性・効率性、(2)財務報告の信頼性、(3)法令遵守、(4)資産の保全、である。そして、内部統制は以下の6つの基本的要素から構成される。(1)統制環境、(2)リスクの評価と対応、(3)統制活動、(4)情報と伝達、(5)モニタリング、(6)ITへの対応。
日本版SOX法では、上場企業の「内部統制報告書」と経営陣の「確認書」の開示が求められている。このため、日本の多くの企業で、内部統制が確実に実施されている旨の情報開示に対応する準備活動が急務になっている。 - FMと関連する日本版SOX法
日本版SOX法対応では、内部統制の6つの構成要素のうち「ITへの対応」が華々しく取り上げられ、話題となっている。しかし、FM(ファシリティマネジメント)と関連する部分も少なくない。
大きくは、以下の2つの課題が挙げられる。- 連結子会社を含めた資産管理の内部統制適正化。これには、施設資産の取得・使用状況・処分について、社内ルールに沿った運用が行われているかを開示する必要がある。これまで親会社(報告会社)単独が主体であった施設資産管理を改め、連結ベースで資産管理を進めるルールとその運用が必要になる。
- 情報の保全に関して物理的セキュリティの充実化。情報の保全は、「統制環境」「統制活動」「情報の伝達」「ITへの対応」に関わる内部統制の重要事項である。
- バイオメトリクス認証【Biometrics Authentication】
- 個人の身体の特徴によって、本人であるかの確認を行う認証方式の総称。パスワード認証やカード認証と違って、「なりすまし」が困難なことから注目されている。指紋・掌・顔・署名・声紋などを使う方法がある。中でも指紋や虹彩は経年変化がなく、同じものは存在しないため、認証に適しているといわれる。システム構築の費用がかさむこと、認証の登録に手間がかかることなど弱点はあるが、セキュリティの確実さは増すため、今後さらに普及することが予測されている。
- Pマーク【P Mark】
- プライバシーマークの略。個人情報を適切に取り扱っていると認定された民間事業者がこれを使用できる。日本情報処理開発協会が創設した。個人情報保護法の施行(2005年4月)によって、個人名や住所などプライバシーの保護に対する企業の責任が重視される時代となった。消費者には、事業者が掲示するPマークで「自分の情報を提供しても大丈夫か」を判断する助けになる。一方、事業者にはPマークを掲示することで消費者の信頼を得やすくなるというメリットがある。
- ワンセグ
- 携帯電話やカーナビなどの移動端末向けの地上デジタル放送の名称。2006年4月1日から放送が開始された。日本の地デジ放送では6MHzの電波を13の帯域(セグメント)に分けたうち12セグメントを使って放送している。残りの1セグメントを使って放送することから「ワンセグ」という名前が生まれた。これまでアナログ地上波しか受信できなかった携帯でも安定した画質が楽しめる。画面の上部に画像、下部にデータが表示される。双方向通信も可能なので、災害時の情報交換にも役立ちそうである。
- 地デジ
- 地上デジタル放送を略称したもの。地デジは、2003年12月より三大都市圏での放送が開始されたが、2006年現在ではまだ大きな普及にはなっていない。高画質なハイビジョン放送、ニュースや天気・地域情報などが観られるデータ放送、買い物や振込ができる双方向サービスなどの利点が挙げられている。地デジを受信するには対応チューナーが必要で、既存のアナログ方式テレビでも地デジチューナーを付加すれば視聴ができる。
国は、今後、テレビをデジタル方式に移行させることを決定しているが、現在大量に普及しているアナログ方式が地デジに代わるには相当の時間が必要と予測されている。完全に地デジのみとなる2011年までは、アナログ放送も受信可能である。 - ロハス【LOHAS】
- Lifestyles Of Health And SustainabilityのイニシャルをとってLOHASと略称される。ロハスとは、地球環境保全と健康な生活を優先するライフスタイルのこと。1990年代後半に米国中西部のコロラド州あたりで生まれたコンセプトだといわれている。当初は、ビジネスコンセプトとして健康食品や自然系洗剤、ヨガなどさまざまな事業が誕生し、それに共感する人々の支持を得て、ロハスという言葉もだんだんと普及した。
現在では、日本でもマスコミに取り上げられるなど、米国だけでなく欧州にも広がり、定着している。地球環境を考え、健康を考えたライフスタイルを心がけるという点では、誰しも反対を唱えることはないのだろうが、流行もので終わらせてほしくないし、商業主義に偏るのも困る。一人ひとりがしっかりとした鑑識眼を持ち、何がロハスな生活なのかを考え、その人なりのライフスタイルにすることが重要である。 - エスコ【ESCO】
- Energy Service Companyの略称。エスコ事業とは、省エネルギーをサポートする事業のこと。そのための機器改修などの投資は、エスコ事業者が自ら行い、省エネによってもたらされたエネルギー費用削減分の一部をエスコ事業者の「利益」として、投資の回収にあてる方式が特徴である。すなわち、建物や設備を保有・使用する側の企業は、省エネのための投資の資金調達・工事を行う必要がなく、省エネによって得られるエネルギー費用の削減というメリットを享受できる。
エスコ事業は1970年代にアメリカで始まり、日本には1990年代に導入された。日本でも、病院の熱源設備改修、学校の照明設備改修など、エスコ事業が普及しつつある。昨今の原油高のように、エネルギー費用が急激に上昇する不安定な環境下では、エスコ事業は破綻しかねないというリスクもあるが、修繕や改修の費用となると出したがらない日本の企業の省エネを後押しするうえでは有効な手法といえそうである。 - グリーン電力【Green Power】
- 風力・太陽光・バイオマス・地熱などの再生可能なエネルギーによって発電される電力のこと。100%グリーン電力によるものを購入する、もしくは、それらと従来の発電方式による電力とを50%ずつ組み合わせて購入するなどのオプションが考えられている。日本でも、2000年3月に始まった電力小売りの自由化により、ライブハウスZeppなどグリーン電力を使う事例は増加している。しかし、まだ各家庭でグリーン電力を購入するという仕組みはなく、グリーン電力が普及するための設備はまだ不十分ではある。現在では、電力会社やNPOなどによる「グリーン電力基金」、環境省の委託を受けた支援サイトなど、普及に向けた活動が展開されている。
- 超高層ビル【Skyscraper】
高層ビルと超高層ビルの境となる高さの基準は明確には決まっていない。しかし、消防自動車のハシゴの届く高さの限界が31mであることから31m超の建築物を高層ビル、60m以上の建築物から建築基準法や国土交通省の認可、航空法、消防法などで制限が異なることから60m超の建築物を超高層ビルと呼ぶケースが多い。
また、1968年の「霞が関ビル」竣工事に始めて超高層ビルの言葉が使われたとされており、100m以上の建物を超高層ビルと呼ぶという考え方もある。(霞が関ビルの高さは147m)
なお、世界高層ビル協会(CTBUH:according to Council on Tall Buildings and Urban Habitat)http://www.ctbuh.org/では、高層ビルの高さを以下の4つの観点で調査している。- 建物自体の高さ
- 最上階の高さ
- 屋根の高さ
- アンテナなどを含めた高さ











